私事ですが、今年人生2度目の厄年を迎えています。
厄年には、体調を崩したり、災難を受けたりしやすいといわれていますが、最近、体の小さな不調が続いていて体調がなかなかすっきりせず、「これが厄年なのか・・・」と厄年の洗礼を受けつつあるような気持ちです・・・侮るなかれ厄年(笑)
そんななか、昔から厄年を迎える人に厄除けの品を贈るという習慣があるということで、両親から腕時計をプレゼントして貰いました。
厄年の贈り物としては「長いもの」が良いと言われているそうで、母は若い頃に着物の帯を贈ってもらったそうなのですが、私は着物を着る機会もほとんどないのでどうしようかと話していたところ、最近ではネックレスや腕時計などを贈ることもあるということで、腕時計を贈って貰うことにしました。
昔からの風習も、今のライフスタイルに合わせて柔軟にアップデートしていくんだなと思いましたが、長いものが良い理由を調べてみると、「長寿を願う気持ちを込める」ということだったので、要はその気持ちが大切なのかも知れません。
そして贈っていただいたのが、アルネ・ヤコブセンのバンカーズウォッチです。
アルネ・ヤコブセンはデンマークを代表する建築家で、建築の他にも照明、テキスタイル、家具など、様々な工業デザインを手がけています。
このバンカーズウォッチは、アルネ・ヤコブセンがデンマーク国立銀行を設計した際に、トータルデザインに基づき家具や水栓器具などとともに手がけたウォールクロック「BANKERS」を忠実に再現したプロダクトです。
文字盤が数字でなく、12個の均等に並んだブロックのデザインで視覚的に楽しいグラフィックになっているところが、個人的に気に入っているポイントです。
また全体的にはモノトーンですが、センターの赤いラウンドがアクセントになっているところも素敵だな~と時間を確認する度に惚れ惚れします。
民間や公共の施設で使われていた時計のデザインが、腕時計として再現されているケースは他にも、スイス国鉄で使われていた駅の時計を腕時計にした、モンディーン社のスイスレイルウェイステーションクロックなどがあります。この時計は前に家族が使っていたのですが、こちらも赤い色がアクセントとして使われているので、どこかバンカーズウォッチとの共通点を感じます。
大勢の人が行き交う場所や建築に合わせて作られ、多くの人に見上げられてきたであろう時計が、腕時計となって今、私の腕元を飾っていると考えると、デザインの面白さを感じます。そのデザインの辿ってきた経緯を知ることで、歴史や物語を自然と想像させられるところも惹かれる理由のひとつなのだと思います。
一見シンプルでありながら、細部に遊び心のあるデザインを見ていると、凝り固まらずに、もっと柔軟な発想で物事を考えていきたいものだな~と思わされます。そう思わせてくれるアイテムが腕に備わってくれているのは、なんだか心強いです。それこそ、厄除けにぴったりなんじゃないかと、今ブログを書いていて気付きました。今年もあと半年をきりましたが、この時計を相棒に頑張っていきたいと思います!
担当:事務