一昨日の朝、仕事に行く準備をしながら片手間に見ていたニュースの映像に、思わず目を疑ってしまいました。
テレビに映っていたのは、フランス・パリのノートルダム大聖堂が火災で燃えている光景でした。
屋根が全体的に焼け、濃く赤い炎と黒い煙に覆われている物々しさに、バタバタと急いでいたはずの体が止まってしまい、ショックでただただその映像を見ていました。
その後のニュースを見ると、大聖堂の尖塔と屋根が焼け落ちてしまったそうですが、薔薇窓や風見鶏は焼けなくならずに残っていると知り、無くなってしまったのは全てではないと、どこか少しホッとした気持ちもありました。
ノートルダムは、パリに行ったときにいつも訪れていた場所でした。セーヌ川の中州であり「パリ発祥の地」とも称されるシテ島に建つノートルダム。
初めてパリに行ったときに感じた、シテ島にかかるドゥブル橋の近くにある書店シェイクスピア&カンパニーから見あげたときのノートルダムの存在感。
そして、歩いて近づくたびに、包みこまれるような感覚を覚える大きさと、安心感のある出で立ちに、古くからそこに建ち続けている歴史の尊さを感じたことを覚えています。
長時間かけて消火作業が行われた建物の修復・再建には、時間も費用も掛かることと思いますが、あの荘厳で美しい風格を持つノートルダムが、またパリの街に建ち戻ることを遠くから願っています。