少し前にはなりますが、2025年に大阪で経済効果2兆円とも言われている万博開催が決定したニュースは記憶にも新しいのではないでしょうか。
今回私は、2回目の万博開催を行う1970年に開催された旧大阪万博の跡地へ訪れました。
目的は旧大阪万博のシンボルとなる、私の好きな岡本太郎氏が手がけた“太陽の塔の内部公開”です。
50年近く経った今でも太陽の塔は万博記念公園のシンボルとして存在感を放ち、多くの人を惹きつけています。
内部公開が始まった頃はすぐに予約が埋まり、なかなか行くタイミングがなかったのですが
私が予約した昨年末には1~2ヶ月先でもスムーズにとれたのでやっと行くことができました。
公開が始まった当初は、写真撮影は禁止されていたのですが、現在は1階のみ撮影可能と変更になっていましたので遠慮なく撮影させていただきました。
詳しいことを知らないまま訪れたのですが、テーマ展示プロデューサーを任された岡本太郎氏は、数年で基本プランを構想し、
基本プランへの肉付けとして各著名人の協力の元、完成に至ったとのこと。
その一人に建設部門では丹下健三も協力者の一人だったそうです。
会場を入ると当時の設計ラフスケッチを見学しながら、まずはプチ撮影スポットへ。
スリット窓から外を見上げるように見ると“太陽の顔”を撮影することができます。
太陽の塔には4つの顔があります。
3つは外部からでも確認ができる上部の“黄金の顔(未来)”・正面の“太陽の顔(現在)”・背面の“黒い太陽(過去)”。
残りの1つは、内部で展示されていた“地底の顔”がありました。
ただ、地底の顔は博覧会終了後、何者かに盗まれて見つかっていないのだとか・・謎に包まれたままです。
内部公開では、レプリカが作成され、プロジェクションマッピング・音楽と共に怪しげに佇んでいました。
見る角度によりさまざまな顔に見えるので、日々変わる人間の喜怒哀楽を映し出しているように感じました。
案内に沿って、地底の太陽展示スペースを過ぎると、二度もの震災を乗り越え、勢いよくそびえたつ生命の樹が今も尚、生命力を放っていました。
50年もの歳月を経て存在するため、生命の樹以外は、劣化したものは修復されていたり、レプリカであったり、
傷んだままの状態で保存されていたり・・展示から開催時からの時代の流れも感じます。
50年経った今でも美しく新鮮に感じるのは生命力がみなぎった作品だからでしょうか。
個人的には生命誕生~三葉虫時代あたりが好きですが、生命の樹に交差するように配置された階段や
音響効果が計算された波うつようなフォルムの壁面も生命の力強さをを作り上げてあげていました。
下を覗くとこれまで生命がたどってきた進化の足跡を一望できます。
そして、最上階部。
太陽の塔の右手に該当する部分は、当時設置されていた大屋根部分につながるエスカレーターでした。
骨組みが美しく最上階の冷え込みもあってか、宇宙への入り口のようなそんな神秘的なものを感じました。
今回、全てをじっくり見たいため、子供を預けて夫婦だけで行きました。
小さい子供を連れてだと強制的にエレベータでの移動になるため、全てを見学できないのはもったいないと思いますので
可能であれば歩いて登るコースをおススメいたします。
最上階までいくとなかなかの足の疲労を感じますが・・。
生命誕生~進化までの変化を十分に楽しめますよ。
いつまで見学できるのかはわかりません。
是非見学できる間に一度ご見学されることをおススメします!
担当:事務