少し前の話しですが、先日夏休みを利用して東京へ行った際に、以前から行きたかった『江戸東京たてもの園』の前川國男自邸を見学してきました。
前川國男とは、ル・コルビジェの弟子であり、日本の現代建築の礎を築いた人物。
今でも見学可能な自邸は、昭和17年に建築されたようで、約80年経った今、このような人物のお陰で現代の住宅があると思うと感慨深いものがあります。
外観は和風のモダニズムな造形でした。
この家の最大の見どころはリビング。
リビング階段に吹き抜けなど、現代の住宅の標準的な要素が多く垣間見られます。実際には想像以上に明るい空間でした。昭和初期に、このモダンなデザインとクオリティは圧巻です。ちなみに、天井から釣り下がった照明はイサム・ノグチのデザインです。
また、玄関を入った突き当りに、前川國男の書斎がありました。
銀座の設計事務所が空襲で消失し、新しい事務所ができるまでここで仕事をしていたようです。
当時の木造モダニズム建築がほとんど失われた中、現存するこの自邸は大変貴重です。
建築に興味のある方、そうでない方も是非一度訪れて見てください。
担当:営業