神戸市中央区熊内町に竹中大工道具館という、日本で唯一の大工道具の博物館があります。
2014年10月の新館オープとは知っていましたが、昨年11月の「NIKKEI STYLE」で、
『親子でへぇ〜 専門家推薦、ワンテーマ博物館15施設』という記事で紹介されており、
子供も大人も楽しめる1つのテーマに重点を置いたユニークな博物館として、
なんと中部・近畿エリアの第1位に選ばれていました。
弊社からも近く、以前担当した物件の近所でもある馴染みの場所に、中部・近畿の第1位があるとは知りませんでした。
遅ればせながら、先日私も親子で行ってみると、
なかなかマニアックな内容でしたが1つ1つのテーマが充実し、
木工体験もできるとあって、息子も大変喜んでおり、
触って、学べる、評判どおりお薦めの博物館でした。
ミュージアムグッズも面白くて、
フィリップ・ワイズベッカーの絵ハガキは、
迷った挙句思わず全部そろえてしまいました。
建物自体に目を移すと、建物の高さを抑えて地下に空間を広げた、
神戸の街中にありながらも自然をふんだんに取り込んだ居心地のよい空間でした。
全てをじっくり見ていくには1回では時間が足りませんでしたので、
暖かくなった時期にもう1回行ってこようかと思います。
博物館で紹介されていた昔ならではの道具や技術は大工の基本であり、
今もなお工事現場で見ることができるものもありましたが、多くが今では見ることができない、
私たちが作る注文住宅で採用している技術とは違うものばかりでした。
現在では建物の骨組みとなる構造は、機械製材による材木の加工と金物による固定や補強が主流となり、
おかげで品質の均一化や現場作業の省力化、コストダウンにつながっています。
工具についても電動工具が主流となり、それらを使いこなすことが現代の大工に求められる技術のひとつになります。
昔ながらの技術を発揮する場が少なくなってきた反面、
新しい技術が求められていることを『親子でへぇ〜』と言いながら改めて実感しました。
そんな折に、一緒に現場をやっている大工さんに大工道具について興味深いものを見せてもらいました。
30年近く使い続けているノミですが、もともとは全部同じ長さだったそうです。
研ぎ続けて使い続けたことが良くわかります。
IDA HOMESが手がける家は、ついデザイン性に目がいくものが多いのですが、
そんな中にも大切にされている大工道具や技術があり、
家作りに携わる様々な職人の道具や技術に目をむけて学んでいくことも、
現場監督としてより良い家作りを行っていくのには、大切なことのひとつだと思いました。
担当:工務