先日写真を整理していると、卒業旅行の写真が出てきました。
ヨーロッパ7カ国を巡ったのですが、どっぷり建築を見る旅行でした!
とても芸術的な大聖堂や、美しい教会・・・圧倒される建築をたくさん見てきた中で、
一番印象的だったのは各国ごとに味のある街並みです。
そこで感じたのは、住まい手も作り手も町づくりに対しての意識がとても高いということでした。
汚れて黒ずんでいても、外壁や道が割れていても、統一された街並みはとても美しく思えました。
外壁だけは景観維持のために残して、内部を大々的にリフォームして個性を出すのが
パリやローマでは一般的なようです。
一方日本は家に個性を求める風潮が強いのではないかと思います。
それはそれでとてもいい風潮ですが、取り巻く環境を遠ざけて、
自分の家だけで完結してしまうというのは少し寂しいような気がします。
自然の素材をつかったり、植栽を植えたりするだけで、優しい景観をつくることはできると思います。
それは住まい手だけでなく、その家を取り囲む環境にも少なからず影響を与えてくれるはずです。
弊社施工例
プライバシー確保のために道に対して閉ざしていますが、門扉に木を使ったり、
余白に植え込んだ低木や、門扉の隙間から垣間見える中木で景観に配慮しています。
建築の作り手として、景観の一部をつくるつもりで計画していかなければならないな、
と思う今日この頃です。
記事担当:設計課