建築をするにおいて、地鎮祭や上棟式は欠かせないと私は思っているのですが、
いつ行うのが良いのか気になって調べていくと、暦の六曜や十二直が大きく関わっていることが解ったので
少しご紹介させていただきます。
まず、『六曜』とは、六曜星の略で、先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口の6種類からなり、
それぞれ意味を持ちます。一般的に、下記の日柄とされています。
建築的には、大安がよい日で、次に先勝(午前が吉)、友引(正午以外は吉)、先負(午後が吉)。
赤口は避けた方がよく、仏滅は凶と言われています。
次に、『十二直』は、北斗七星の柄がどの方角を向いているかで吉凶を占う方法です。
建・満・平・定・成・開・破・危・閉・執・納・除の12種類に分けられ、
一般的に、下記の日柄とされています。
建築的には、建・満・平・定・成・開が良い日とされています。
要するに、六曜と十二直を組み合わせた“縁起の良い日”を建築吉日とすることが多いのですが、
実際には、考え方によって微妙に違うそうなので、詳しくは神主さんなどに聞くのがいいと思います。
上記以外にも暦の中には、一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)、天赦日(てんしゃび、てんしゃにち)といった、
建築に適していると言われる日があります。
また、土公神(どくじん)といわれる土を司る神が支配する時期とされる土用(どよう)の期間には、
動土・穴掘りなど土を動かす作業を忌むほうが良いと言われていますが、間日(まび)という日に限り、
土公神は文殊菩薩に招かれて天上に行くそうで、建築をしても問題ありません。
このように、日常の生活にはあまり関係のないように思える暦ですが、昔からのしきたりには
非常に深く関連していることが多く、少し調べるだけで色んな言い伝えを知ることができます。
建築もはるか昔から継承されてきた伝統的行事のひとつです。
そんな行事に携わる者としては、本来の由来を深く理解し、地鎮祭や上棟式に参加していかなくてはと思いました。
記事担当:工務課